台風・豪雨に備える車の安全対策|冠水路はどこまで走れる?|福山市の大目商店
9月は台風シーズンのピークです。2018年の西日本豪雨では、広島県東部でも多くの車が冠水被害に遭いました。運転中に道路が水に浸かっているのを見たとき、「行けるだろうか、引き返すべきか」と一瞬迷ってしまう場面があります。その判断を誤ると、車が動かなくなるだけでなく命に関わります。今回は、冠水路の危険な水深の目安、台風前にできる備え、そして水没してしまった場合に絶対にやってはいけないことをまとめました。
冠水路は水深何cmまで走れるのか
結論から言うと、車が安全に走行できる限界はタイヤの半分(車の床面)までとされています。それを超えると、エンジンが停止して二度と動かなくなるだけでなく、車内に閉じ込められる危険も出てきます。
水深ごとの危険度を整理すると次のようになります。
⚠ 水深が浅く見えても危険なケース
流れがある場合は、水深が浅くても車が押し流される危険があります。また、水が濁っていて底が見えない場合、マンホールの蓋が流失していたり路面が陥没していたりすることもあります。「浅そうだから行ける」という判断は非常に危険です。
JAFの実験でわかったこと
JAFが冠水したアンダーパスを想定して行った実験では、セダンとSUVの2車種で走行可否が検証されました。水深30cmと60cm、進入速度10km/hと30km/hという条件です。
結果として、水深30cmであればセダン・SUVともに走りきることができました。しかし水深60cmになると、セダンは10km/hで進入した場合でも最終的にエンジンが停止しています。
エンジンルームの位置が高いSUVでも、10km/hならなんとか走りきれたものの、30km/hではナンバープレートが歪むほどの衝撃を受け、10mでエンジンが停止しました。車高が高ければ安心というわけではなく、速度が上がるほど水の抵抗が大きくなることがわかります。
線路や道路の下をくぐる形の道は、周囲より低くなっているため水が一気に溜まります。福山市内にも複数ありますが、雨の日は迂回を検討してください。入り口では浅く見えても、最深部では想像以上に深くなっていることがあります。
豪雨時の運転で起きる危険
ハイドロプレーニング現象
大量の雨水が路面を流れる状況では、タイヤと路面の間に水の膜ができ、タイヤが浮き上がってハンドルもブレーキも効かなくなります。これがハイドロプレーニング現象です。
この現象はタイヤの溝が減っているほど起きやすくなります。溝が浅いと排水が追いつかないためです。一般的には残り溝が5分山以下になると危険性が高まるとされています。高速道路で突然ハンドルが効かなくなる恐怖は、経験した人にしかわからないと言われるほどです。
重要なのは、晴れている日にタイヤの状態を確認しておくことです。雨が降ってからでは遅いのです。
視界の悪化
豪雨時はワイパーを最速で動かしても視界が確保できないことがあります。加えて、夕暮れ時と重なると危険が二重になります。ワイパーゴムが劣化していると拭きムラが出て、さらに視界が悪化します。
秋のワイパー・ヘッドライト点検については秋のドライブ前にやっておきたい点検でも詳しく解説しています。
強風によるふらつき・横転
軽自動車や二輪車などの軽い車両、ワンボックスカーやトラックなど背の高い車両は、横風の影響を強く受けます。橋の上やトンネルの出口、建物の切れ間では突風にあおられることがあるため、速度を落として両手でしっかりハンドルを保持してください。
台風が来る前にできる備え
台風の接近が予報されたら、以下の準備をしておくと被害を減らせます。
台風前のチェックリスト
- ハザードマップで自宅・職場周辺の浸水想定を確認する
- 浸水の恐れがある場所に駐車している場合は高台へ移動する
- ガソリンを満タンにしておく(停電時は給油できません)
- タイヤの空気圧と溝を確認する
- ワイパーゴムの状態を確認する
- 飛来物に備え、屋外の物は片付けておく
- ロードサービスの連絡先を確認する
- 車内に飲料水・懐中電灯を積んでおく
特に給油は台風前に済ませておくことをお勧めします。停電するとガソリンスタンドの給油機も止まってしまいます。また、避難や移動が必要になった際に燃料が足りないという事態を避けられます。大目商店の3店舗でも、台風前は給油のお客様が集中します。早めのご来店をお勧めします。
水没してしまったときの対処法
走行中に水位が上がってきたら
水が引いた後、絶対にやってはいけないこと
🚫 エンジンをかけないでください
水が引いて車が元通りに見えても、絶対にエンジンをかけないでください。エンジン内部に水が入っている状態で始動すると、「ウォーターハンマー現象」によってエンジンが致命的に破損します。水は圧縮できないため、ピストンの動きが強制的に止められ、内部の部品が破壊されるのです。
また、自分でバッテリーを外そうとするのも危険です。浸水した車は電気系統がショートし、車両火災につながる可能性があります。特に高潮などで海水に浸かった場合は、水が引いた後も腐食が進んで自然発火することがあります。
浸水した車は、動かさずにそのままの状態でロードサービスまたは整備工場に連絡してください。
大目商店でも、浸水した車のご相談を承っています。「エンジンをかけていいのか判断がつかない」という段階でもお電話いただければ、状況をお聞きして適切な対応をご案内します。無理に動かす前に、まずご連絡ください。
※本記事の内容は2026年9月時点の一般的な情報をもとに作成しています。冠水路の走行可否は車種・状況により異なります。実際の判断は現場の状況に応じて安全を最優先に行ってください。
台風前の点検・浸水時のご相談は大目商店へお気軽にご連絡ください。
赤坂SS:084-951-2334
山手SS:084-951-7666
曙東SS:084-953-5577
よくある質問
- Q. 浸水した車は保険でカバーされますか?
- A. 車両保険に加入していれば、台風・豪雨による水没は補償対象となるのが一般的です。ただし契約内容によって異なりますので、加入している保険会社にご確認ください。地震・噴火・津波による損害は特約が必要な場合があります。
- Q. 少し水に浸かっただけなら大丈夫ですか?
- A. 車内の床面まで水が入った場合は、電装系やECU(エンジン制御コンピューター)に影響が出ている可能性があります。見た目が問題なくても、後から不具合が現れることがあるため点検を受けることをお勧めします。
- Q. 脱出用ハンマーはどこに置くべきですか?
- A. 運転席から手が届く場所が基本です。グローブボックスの奥や後部座席の下に入れていると、いざという時に取り出せません。ドアポケットやセンターコンソールなど、座ったまま手が届く位置に固定しておいてください。
- Q. 台風のとき、車は家の前と立体駐車場のどちらが安全ですか?
- A. 浸水のリスクがある地域であれば、高い場所にある立体駐車場の上層階の方が安全です。ただし強風で飛来物が飛び込む可能性もあるため、屋内型が理想です。ハザードマップで自宅周辺の浸水想定を確認したうえで判断してください。